ワールドカップはグループリーグが終盤を迎え、すでに決勝トーナメント出場の権利を獲得した国が出始めました。

その中でわれらが日本代表の活躍は圧巻です。初戦のコロンビアに対し内容で圧倒した戦いを見せてくれたのは、前回大会の雪辱を果たしてくれて溜飲が下がる思いでした。もはや、南米コンプレックスなど語るに及ばず。日本サッカーの将来へ大きな希望を持たせてくれました。

さらに、サムライブルーは日本サッカーの歴史をも変えました。日本は過去のワールドカップで5勝を挙げています。ただ、そのいずれもが先制点を取ってのものでした。しかし今回の絶対的不利と言われていたアフリカのライオン=セネガルとの試合では、先制点を許したものの今や日本のエース乾選手のスーパーゴールで追いつき、また逆転されてからも采配がズバリ的中し本田選手の同点弾で振り出しに戻しました。

いよいよ残すところポーランドとの大一番です。引き分け以上ならベスト16へ!期待が高まります。

ただ浮かれてばかりではいられません。相手は予選敗退が決まったチームとはいえ、ポーランドには「ザワトフィチ」と言われる精神が宿ってます。それは、最後まで諦めない、最後にはなんとかする、という強い気持ちで、実際ポーランドは過去のワールドカップでもそれを体現してきました。

強豪国ドイツにも同じように、どんな苦境に立たされても諦めないで最後まで強さを見せつける「ゲルマン魂」が根付いています。プレーヤーのひとりひとりが、強いドイツ、を試合で現わすことができるのは、心の底から国をリスペクトし、諦めないドイツを原体験として持っているからです。

話を戻すと、ワールドカップとは文字通り国の威信を懸けて戦うサッカーの大会です。あくまでも私見ですが、日本代表がここまでの2試合格上と戦う中で、怯まずに戦い、結果を出せているのは、選手が日本国を脱して世界を求めたからなのではないでしょうか?日本人が日本で生活することは当たり前です。ただ、仕事相手が世界となれば主戦場が日本では狭すぎます。

故郷は遠きにありて想うもの、と、啄木は詠みましたが、日本代表の選手たちが欧州でプレーすることで、疎外され孤立したきたことは想像に難くありません。そんな環境から日本人選手は自然に故国を想う気持ちが強まり、外国人と対等に戦えるメンタルを備えてきたのではないでしょうか

海外組、ということばが聞かれてから10年といったところですか?いまや、国内組、と言われるほうが違和感さえ感じるまでになりました。海外でハードなプレッシャーに負けないで生き抜いてきた「海外組」が世界を相手に存分に暴れまくる姿をこんなにも見せつけてくれたのも、記録にはならないにしても明らかに日本のサッカーが変わった証と言えると思います。

日本中が浮かれてます。ベスト16だ、いや、8だ!いやいや本田選手の言うように優勝も夢じゃない!テレビでも最高のコンテンツを逃すまいと軒並みジャパンの話題で持ちきりです。

もちろん、その盛り上がりは冷めて欲しくはありませんが、ポーランドとの一戦は、最大のリスペクトを払い、最高のリスクマネジメントを忘れずに、ただそれは決して必要以上に構えることはなく、落ち着いて戦って欲しいと思います。

慎重過ぎる? そーなんですよ。日本代表を語るときに必ず蘇るのが25年前のドーハでのあの悲劇なんです。最後のホイッスルの瞬間から選手がバタバタとピッチに倒れこむ姿が脳裏から離れられないんです。スタンドは絶叫の嵐でした。あの悲鳴もまたトラウマとなって耳をよぎります。あの残酷な一幕を間近で見た者としては、あれから四半世紀経った今でもまだ呪縛が解かれてはいないのです

そうは言っても乗り遅れたくない気持ちはあります。ハイテンションで渋谷の交差点を横切るまではいかなくても、なんとか呪縛からは解き放たれたいと願います(笑)

半端ない大迫選手には半端ないゴールを期待したいし、本田選手には復権を懸けた意地を見せて欲しいです。セネガル戦で「コメディー」と揶揄された川島選手にも頼れる守護神に戻って欲しい。特筆は、日本のコントローラ柴崎選手の活躍ですね。守備的布陣ばかりを想定したので、柴崎選手のスタメンは想定外でしたが、見事に裏切ってくれました。次戦の起用はわかりませんが、勝つしかない決勝トーナメントになれば彼の力は必要です…

語れば尽きないので今日はこの辺で筆を置きますが、28日23時負けなしで決勝トーナメント進出、は、また新たな歴史です。次々と綴られていく日本サッカーの新ページをみんなで、全部青く、半分じゃなくてね(笑)染めましょう!